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September 27, 2005

『理系思考 エンジニアだからできること』

エリエス・ブック・コンサルティングの土井さんののプロデュース作品が出ました!

rikeisikou
エンジニアだからできること
大滝 令嗣 (著)
価格: ¥1,680 (税込)
書籍データ
単行本: 255 p ; サイズ(cm): 20
出版社: ランダムハウス講談社 ; ISBN: 4270000937 ; (2005/09/23)


土井さんが、
「理系の方のメンター本として、ぜひ読んでいただきたい一冊です。」と言われるだけあって大変いい本だと思います。

大前研一さんのサラリーマンシリーズもいい本ですが、それらとはまた違う、エンジニアの実態に即したよい本だと思います。理系の方はお勧めですよ。


さてさて、理系の人は理系であることをどう思っているんでしょうか。

大学でも必修の単位は多く遊ぶ時間はなく、毎日実験して卒論を書き、メーカーに就職しても文系の人にこき使われ、役員はほぼ文系ばかり。

入社時は同じだった給料も徐々に開いていく。

『理系白書』(講談社 2003年)によれば理系と文系の生涯賃金は5000万円も開きがあるそうです。びっくりですね。


どうも割に合わないなー、と思っている方も多いと思います。私もそう思っていました。

そんなに文句を言うなら転職したら?という声もあると思います。

勉強熱心な知り合いはセミナーや勉強会に出かけたり、資格を取ったり、進路に悩んでいる人も結構います。


そんな人には是非よんでいただきたいです。ちょっとした勇気とやる気をもらえます。

土井さんいわく、
「理系の方が文系エリートに対抗するための必要十分なビジネス知識が得られる、そんなおいしい本でもあります。」


これまで理系向けに絞ったキャリア指南の本はあまりなかったと思います。著者自身がメーカーの研究所勤務の経験があるだけに、ふむふむ、そうそうとうなづく点が多くありました。


「エンジニアを飼い殺しにする大企業」のところで出てくる、特許のノルマについてのくだりは、まさに今私が上期末のノルマに追われている状態なので笑うに笑えない状況でした。今月中、あと一週間で特許二つ書かないといけません(笑)


しかし、世の中や文系人間だけを悪者にするのではなく、理系人間自身の悪い点もズバリ指摘しています。かなり思い当たる節があるので、なるほどと反省しきりです。


でも、その解決策のヒントもきちんと教えてくれています。英語やプレゼンなど著者の勉強方やお勧めの本は大変参考になりそうです。

また意識の問題として
・会社に自分の人生を決めさせない
・自分の将来は自分で設計する。
・自分の市場価値を意識する。
など、いくつものいい問いかけをしてくれています。

さらに、エンジニアが苦手なリーダーになったときの心構えや振る舞いなども、

「エンジニアリーダーになるためには、ビジョンを示す、得をさせる、感動させるの三つが必要」

ということで、わかりやすく解説してくれています。

いまの仕事に明日からでも利用できそうです。


そのほかにも、
・自分の未来を切り拓くために、理系ならではのロジカルな思考を活かして、十年先を予測してみよう

・「ドント・バーン・ザ・ブリッジ!」を意識する

・エンジニアが自分の技術とマーケットニーズとの接点を考えることができるようになった瞬間、君の将来は、きっとバラ色に輝くはずだ。

・経営学よりも、バランスの取れた人間として基本的に備わっているべき、誠実さや勉学意欲などの”人間力”のほうが、経営者には重要

など、印象に残るところが多くありました。


3年ほど前のやる気のない自分であれば、理系は損だ、と思っていました。

こういう本をよんでも会社が悪いとか、世の中のシステムだから仕方ない、と文句を言っていたと思います。

大前さんをはじめ多くの指南書や自己啓発本をよんだり、本田健さんら多くの方に指導してもらい今でこそ前向きに考え、自ら行動していますが、ちょっと前は本当に会社を辞めようと思っていました。


でも、最近思うのですが、資源のない国であり、借金まみれで少子高齢化が進む日本をなんとかするにはやはり高度な技術をもって付加価値をつけていくことが大切だと思います。

そのほかにいろいろ再建策はあると思いますが、著者も指摘しているように広告業界、出版業界、コンサルティング業界などコミュニケーションが必要な業界では世界をリードしている会社は日本にはない現実を考えると、世界中で通用する「技術」というものはやはり、今の日本にとって大切だと思います。


過去にも少し書きましたが、理系人間を取り巻く環境は厳しいかもしれません。特にお金の面は仕方ないかもしれません。

しかし、最近流行のロジカルシンキングなんて理系の人は理解しやすいと思いますし、勉強しだいでは著者の言うようにつぶしがきく場合もあるかもしれません。

中国でも理系の首脳陣が多くなっているなど(かなり強引ですが)、まんざら理系が損とは限らないかもしれません。


世の中を変える!とまではいかなくても、わくわく楽しくモノづくりをできるのは理系の特権かもしれません。

理系の皆さん、自分の専門の勉強と、著者の言う人間力と、それにプラスしてファイナンシャルリテラシーを磨いて、お金の心配をせずに、未来をワクワク楽しくする面白い仕事してすてきな充実した人生を過ごしましょう!


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